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揺れる世界の秘め事
第11章 彼の秘密と答え合わせ

リカが会場の中心あたり、前から3列目の席をキープし、その隣へ座る。

今回は一階のみの開放だったようだが、一階の席がほぼ満員となり驚く。
へぇぇ…人気なんだ。

ふと手にしていた会場前で渡された朗読劇のパンフレットをピラリと見る。
出演者の所を見るとなんだか同じ名前の人が何役もやっていて、
人少ないんだなぁ…と考える。
それからリカとひとつふたつ会話を交わすとすぐに劇がはじまった。

まず驚いたのが、ナレーションから有馬君だったことだ。
何を演じるか聞いてもはぐらかすだろうなぁ…と思って質問してなかったから、
本当に驚いた。

というか有馬君落ち着いた声、スゴイ、レア…!
いつもの意地の悪そうな笑顔しか浮かばないから、なんだか新鮮な感じがする。

でもどこか聞いた事がある声な気がして、
頭にチリリと痺れが走る。

…うーん……

その聞いたことのある声、というものが思い出せず、
そもそも有馬君の声なんだし聞いたことあるに決まっている。
そう解釈して劇を楽しむことにする。

その後、ナレーションの出番が消えてから、
不良生徒役を有馬君が熱演する。
まわりの観客を見ても、有馬君の声にうっとりしている人が多い。
隠し切れない色気…というんだろうか。
少しずつ声に引き込まれていき、気付いたら劇にも、彼にも魅せられてしまうような。

強くて優しくて落ち着く声。
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