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第9章 サルとコンドーム

［ 今日ヒマ？ちょっと今から来ない？
　ご飯食べさせてあげるからさ］

１年後輩の吉野にLINEしたら、すぐに電話かかかってきた。

「まじっすか？あと３０分で終わるんで
　そのあと行きます。和泉さん誘いますか？」
「どっちでもいいけど、
　あいつ今日彼女のとこ行くかも」
「了解っす。じゃ、１時間後くらいに」

同期の和泉と一緒に来たことがあるから、うちの場所は知ってる。
私はシャワーを浴びて、諸々セッティングして待つ。可愛い目の部屋着で、髪をアップにする。


発端はこの間の飲み会。
なんかの話で、吉野がまだ童貞だと知ったんだ。２５で童貞は、私の回りにはいなかった。
ま、確かに、地方から出てきて、彼女が出来たって話も聞いてない。風俗に行くようなタイプでも無さそうだし。

そんなこんなで無性に童貞を奪いたくなったんだ。初めての女になるって、どんな気分かな？


１時間過ぎた頃、入り口のインターフォンが鳴った。玄関のロックを開けて部屋の前のインターフォンが鳴る。

私は胸元のジップをいつもより５㎝下ろして、待つ。

「思ったより早かったね」

「そっすねー、おじゃましまーす」
口元は笑顔作ってるけど、目線は谷間に釘付けだ。わかりやすいぞ童貞。