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~菊タブー~ お妃候補はドレサージュに陶酔し…
第2章 『元カレ』からのリベンジポルノ
「君は黒薔薇十字団なる組織を知ってるかい?」
「さあ知らないわ」
郁子はそっけなく返す。瞬時に聡明な頭脳をフル稼働させ、カオスの意図を逡巡するが思い浮かばなかった。
「ふふふ、御上品な姫様外交官は知らなくても当然か」
カオスは勿体付けるように、卑しい笑みを浮かべると声音を変えて郁子の不安をあおるかのように奇怪な説明を始めた。
「世界各国にはね、キミの様に表舞台で世の中を動かすエリートがいる。が、本当に世界を司るものは決して表には出ない。彼らは世界各国にごく少数存在するんだ、ピラミッドの頂点に立つ超富裕層のさらに上を行く富を武器に、すべての世界に絶大な影響力を持つ…。彼らは自分の利益となる事には手段を選ばない」
「それが、私のことと何か関係があるというの?」
空恐ろしい空気を背筋に感じつつ、郁子はポーカーフェイスを気取ってこともなげに怜悧な声で、同窓生の話を遮る。
「彼らはね、日本の皇統が絶えることを危惧しているんだ。徳宮はキミを愛している、ほかの女性を妃には選ばないだろう。つまりは、イクコ、キミを何らかの手段でYESと言わせる手段を画策しているらしいんだよ」

もっともらしく嘘を吐く、という言葉が浮かんだ郁子は、カオスの口調が少々可笑しく感じられ、微かな嘲笑交じりに聡明な返答をする。
「ふふふ、冗談もいい加減にして。仮にそんな組織が暗躍しているとしましょうか。日本の皇室は特定の人々の利益には供さない特別な人種っていう認識があるけど。彼らはそんな皇室の存続をなぜ望むのかしら? それに徳宮が私をお妃にしたってどれだけの利益があるのかしら。伝統を重んじる彼らにとって、旧華族のご立派なお妃候補よりも海外暮らしの私が妻として望まれているってわけ? まるで理論的でないわ」
郁子は理路整然と、カオスを論破した。が、カオスは不気味にほくそえむ。
「そうかねぇ、例えば、こんな証拠物件を持っていれば、日本最古の名家は世界の信用を無くすだろうねぇ」
かつての学友がカウンターにすっと差し出した写真に、涼しげな瞳を見開く郁子だ。
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