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女教師にバレリーナにさせられた少年の話
第1章 きっかけ
それはロシアの子供の生活について紹介されている本だった。

バレエのことが書いてあったのはマリアという少女を紹介したページだった。

彼女は国立のバレエ学校に通っていて、1日のスケジュールが写真付きで載っていた。
朝のストレッチで1日が始まり、午前中は勉強。
午後はバレエのレッスンやリハーサルがある。

『先生のレッスンはとてもきびしいの。』

セリフ付きの吹き出しの先には、真っ白な顔を紅潮させ、一生懸命アラベスクをキープするマリアの写真があった。

よく見ると額からは湯気が出ており、首筋からは滝のような汗が出ていて、鎖骨にはそれが雫となって溜まっている。

僕は自分の下腹部から熱くこみ上げる「何か」を感じた。


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