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戦場に響く鈴の音
第1章 謀叛



昔々…。

ある島国のある場所で…。





時は戦国の世を迎えた時代だった。

蘇(そ)の国の西の国境…。

西元(さいげん)城内には城主、梁間(はりま)を守る僅か5千の軍勢が配備されていた。

それに対する大河(たいが)の軍勢は2万5千…。

西元城を堕とす勢いで城の包囲を押し進める。

今や梁間は蘇の国の大城主である大河を裏切った大罪人として裁かれる身だ。

その梁間討伐を命じられた大河軍勢大将が黒崎 神路(くろさき かみじ)…、つまり俺…。

天帝が治める神(しん)の国を囲う国は4つ…。

蘇、由(ゆ)、冴(ひ)、无(な)の国。

後は海の向こう側にある国々…。

神国に仕える国は海外とは一部の貿易しかしない。

余計な宗教やら文化が持ち込まれる事を嫌う為だ。

そもそも4つの国は、それぞれが天帝に仕える武士が治める国であり、それぞれが常に争い互いの領土を奪い合うという乱世の時代。

俺は主である蘇の大城主の命に従い自分の配下である領地の城主を討つ。


「黒崎様…。」


俺の戦略指南役付きである蒲江 雪南(こもえ せつな)が本陣へと報告に現れる。


「梁間は?」

「籠城を決め込んでおります。」


籠城は厄介だと考える。

西元はそもそも蘇と由の国境を守る砦城である。

籠城の備えは常に万全であり、本来ならば由に攻め込まれた折に大河率いる本体が到着するまでの時間稼ぎこそが西元城主に課せられた使命である。

その梁間が蘇の民である領民から過剰な搾取を繰り返し、あまつさえ由への寝返りを匂わせる密書を放った事が此度の戦の原因だ。

故に、この戦に対する答えは1つ…。


「西元城に火を放て…。」


俺の指示に雪南が目を見開く。

雪南は少し頭の堅い軍師である。


「黒崎様…。」

「聞こえたはずだ。火を放てと…。」

「しかし…。」

「御館様の命は梁間の根絶だ。」


この戦の目的は蘇に刃向かう逆賊の排除。

一族を遺し、遺恨の種を残す事は許されない。



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