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第2章 寝室にて

　今朝、やっと生理が終わった。


　毎度のことながら、生理期間中の7日間は夫婦共に非常にモンモンとする。

　キスしたらヤリたくなるから、キスすら我慢の7日間だ。

　我慢が続くと、イライラして些細な喧嘩も増える。
　夫婦仲良し円満に暮らすには、セックスが欠かせないのだなと、生理中はつくづく実感する。







　夜。
　寝室に、子供達3人の寝息が静かに響いている。
　我が家はシングル4枚で家族5人が身を寄せ合い眠っている。
　一番向こうに、背中を向けて寝ているダンナが見える。


「ダンナくん…起きてる？」


　小声で囁くと、ダンナはすぐに振り向いた。


「うん」

「あんな…生理終わってん」


　ダンナが嬉しそうな顔で笑ったのが暗がりに見えた。


「マジで？！ヤろうや」

「うん。どこでする？」

「ここでしようや」

「え！？あかんやろ」

「ええやんけ、向こうの部屋暖房効くまで待ってられへんわ」


　言い終わるより前にダンナがのそりと起き上がり、抜き足差し足で私の布団に近寄ってくる。


「じゃあ…みんなをあっちに寝かせて」


　私が指示すると、ダンナは言われたとおりに子供達3人を布団1枚ずつに寝かせてくれた。
　起きる気配はない。