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人妻 玲子の白日夢  「夜の遊園地」
第8章 客席の男達
カチャッ......。

私の声しか聞こえないはずの空間に、微かな金属音が響く。



ふっと顔を上げ、音のした方に目をやる。

!!

観客の1人が、ベルトのバックルを外している。次に起こることが予想され、私は慌てて視線をそらす。

カチャッ...。

カチャ...。

次々、同じような音が続く。
全員、アイマスクをしていることが男達の羞恥心を麻痺させているのか。私は気づかないふりをして、小説を読み続ける。でも、自分でも声が震えていることに気づく。

ハァ...、ハァ...、ハァ...。。。

控えめではあるけれど、男達の、自らを慰める息づかいが聞こえてくる。

何人の男が、それをしているのか。
3人?4人?
金属音はいくつも聞こえた。もしかして、10人全員?

小説の中の玲子は、今、7人の男に犯され、さらに10人の男に視姦されている。それを書いたのは他ならぬ私なのに、現実に複数の男が自分の目の前で自慰に耽っているという状況に、私は混乱し、追いつめられていく。。。

見ないように、見ないように。。。
そう、この気配はきっと小説の玲子を取り囲む空気と同じ。この息づかいは玲子を視姦している男達のもの。彼らは私の世界を一緒に作ってくれている。

リアルな男の欲望に晒されて、小説の中の玲子の喘ぎは、さらに淫らに、激しさを増していく。。。

「あッ。。。!あンッ!!あンッ!!!」

思い切り絶叫した勢いで、勇気を奮い、顔を上げる。

。。。壮観。。。

10人もの男達が、一斉に自分のものに触れている様は、そう呼ぶ以外に言いようがない様相を呈している。

全員アイマスクをつけたままなので、この光景を見ているのは、私だけ。菅原は、場の雰囲気を壊してはいけないから、と隣の小部屋に控えている。

沸き上がってきたのは、不思議な高揚感。

裸体を見せたわけでもない。
私の作品と、声だけで男をその気にさせたられたことに、私の気持ちは昂っていく。

「アン。。。アン、アン。気持ち。。いい。もっと...、もっと...。」

「あ~ン、あ~~、いくッ!またいっちゃう。。!」

手元の原稿にはない喘ぎ声をあげ続け、観客を煽っていく。それに合わせるかのように、男達の手の動きも早まっていく。
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