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同性は何でも知っている
第5章 脱いだ服はたたんでね
宏は若者のクルマで彼のマンションに向かった。若者はミチオという名らしい。歳は28、ややぽっちゃりタイプだ。
「一人暮らし?」
「そう」とミチオは答える。
「親父の仕事の手伝いをしててね、会社は田舎、だから俺は一人で暮らしてる」
「その、男との経験は豊富なのかな。いや僕はよくわからなくて」
「知ってるよ。俺に任せなよ。ほら、着いたぜ」

ミチオがここだと言ったのはいわゆるタワーマンションというやつで、ミチオの部屋は15階。中階層とはいえ、ベランダから外には出られそうになかった。

一人暮らしというだけあって、モノの少ない家だ。
ミチオはすぐに寝室に連れてきた。セミダブルのベッド、その横にマッサージ台が置かれてある。
「さて」ミチオが言った。
「これは遊びだから許して欲しい、これからは俺の言う通りにするんだぜ」
「・・・わかった」
「ゲームだからね。わかったじゃない、わかりました、って言うんだ」
宏は怯んだが、これが彼の遊び方なんだな、と思い直して、わかりました、と返事をし直した。
「じゃあね、俺の服を脱がせて」
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