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同性は何でも知っている
第10章 暗闇を抜けて
翌日から1週間、スポーツジムは臨時休業となった。宏の次の公休日も休業中だったので、彼はひとり日帰り温泉に足を運んだ。ジムの会費に小遣いが消えていたので、温泉に来るのは久し振りになる。
浴槽に浸かり、それとなく辺りを見回したが、あの人の姿はなかった。浴槽を出て、露天のぬるめの湯に足だけ入れて、身体の火照りを冷ます。
ゲイの道は大変だ、と彼は思う。ひとりの男性と結ばれるための真っ直ぐな道などないのかも知れない。男が男を好きになることが、すでにひん曲がった変態コースなのかな。異性とのセックスではたどり着けない、同性ならではの快楽への欲求が道を歪めている。彼は欲望に逆らえず、親切なミチオの忠告も聞かず、誤った道を歩いてしまった。しかし、あの捜査官が助け出してくれた。
彼は肉付きの良い、豊満なボディを持った捜査官のことを思った。しかし彼の下半身には変化は起こらない。彼自身、そのことに気づいてタオルを取って実物を眺めてみる。股の間に皮被りのちいさなおちんちんがだらんと俯いている。
そうか、今の僕はホンモノのゲイなのかもな、と宏は苦笑いする。
「可愛いね。それ、僕に見せてくれてるの?」
男の声がして、顔をあげると同世代くらいの若者がひとり、湯船の中でこちらを向いている。
宏はあわててタオルで前を覆った。
「すいません、ちょっと考え事を・・・」
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