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ご褒美はキミ
第4章 絶対に従うこと
私と高志先輩は顔を見合わせて苦笑した。

「ハンデやっただけ。でしょ?」

バスケの試合で不利な状況になるたびに、豊先輩がいつも言うセリフ。
勝てないって言われている試合でも、豊先輩はそうやって自分たちを奮い立たせてきた。

豊先輩は少し驚いたように私を見て、ニッと笑った。

「っだな」

つられて、私もニッと笑って頷く。

「真帆、」

「はいっ」

振り向くと、充輝先輩がまっすぐに私を見つめていた。

充輝先輩に負けてほしがってるみたいに聞こえたかなって一瞬考えた。
そんなことはないし、それは充輝先輩も分かっていると思うけれど。

「好きだよ」


ドクンッ


心臓が大きな音をたてて止まり、すぐに激しく鳴り始めた。

「あ、ありが……」

自分の声が掠れていることにビックリして、慌てて咳をする。
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