この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
狼に囚われた姫君の閨房録
第45章 局長命令!すみれを殺せ!!(その一)
【第三者視点】
富士山の噴煙に覆われた江戸の町。
時々、噴石が砂利道に突き刺さる。噴火の音が轟く度に大地が揺れた。
人っ子一人歩いておらず、野良犬もいない。
長屋にも軒を連ねる店屋にも、人の気配はない。大名屋敷の通りも、全ての門が閉ざされていた。
「おーい、誰かいねえか?」
一軒一軒に呼びかける平助。応える声どころか、物音ひとつしない。
「すみれちゃんがあの世に送ったのかな?」
総司が軽口を叩くと、一が細い眉をキリリと上げた。
「すみれはそのような娘ではない」
「そのようなって、あの子、修羅に目覚めたんでしょ?現に、死の街になったじゃない」
「修羅の魂がしたことじゃねえよ」
歳三が言い切った。濁った赤色の空を睨みつける。
「時空間の違う同じ場所で、江戸町民は生きてる。すみれの結界の中だ。完全に修羅に乗っ取られたわけじゃなさそうだぜ」
「俺も感じるぜ、すみれの温かさを。八百八町の江戸っ子を全員時空間移動させるたあ、さすがだな」
左之助が感嘆のため息をつくと、新八が捲し立てる。
「修羅と同化してねえんだな?今なら助けられるってことか!?」
「早く助けてやろうよ。すみれはきっと俺たちを待ってるよ!」
平助が声を張り上げた。歳三がはげしく首を振る。
「だめだ!大老の命を忘れたのか?同化してようとしてまいと、俺たちのすることはすみれを斬ることだ!!」
/277ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ