この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
おとなりの、ひとづまと。
第1章 家呑みの果て。
 高校生になって初めての夏休み。
 おれは七月中は鬼の様にバイトして、八月は目一杯に遊んでやろうと考えていた。
 海に行ったり、花火大会に行ったり、盆踊りで弾けてみたり。
 一学期中に彼女は出来なかったが、夏休みの前半にバイトがてら彼女を作れば、サイコーの夏になる!と六月の梅雨真っ盛りの中からそう思っていた。
 しかし、その夢も思惑も水泡に帰してしまう。 
 夏休み前、最後の週。
 うだるような暑さの中、おれのクラスは蒸しに蒸した武道館で柔道の授業だった。
 女子はプールで、男子は柔道という理不尽極まり無い授業割り振りに、不満を口にする者は少なく無かった。
 だが、あと少しで夏休みという高校生活最高のモチベーションのお陰で、生徒だけでは無く普段は怖い柔道の先生もかなり上機嫌だった。
 そして、今日はダルい練習は止めて、紅白戦をしようということになったのだ。
 男子総勢二十名で、十名ずつに分かれて試合を行う。
 買った方がジュースを奢るという、子供染みた賭けも成立していた。
 じゃんけんで負けたおれは先鋒になった。相手はクラスで一番の巨漢……いや只のデブ。
 おれはそう体格は良くないが、運動神経はいい方だった。
 そして何より、気分は浮かれていたし、調子にも乗っていた。
 何とかして盛り上げてやろうと考えていた。
 それで思いついたのが、クラスで一番のデブに、巴投げを仕掛ける。
 おれはすぐに実行に移した。
 碌にやり方を知らないから、力技で無理やり。それでも、デブの身体は一瞬いい感じに浮いたのだ。
 けれど、おれはデブを投げ切る事が出来ず、その巨体はおれの身体の上に落ちてきた。
 その際、左腕を挟まれ、肘の骨がぼきりと折れてしまった。
/52ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ