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今日もあの男がやってくる
第20章 その20
いつ、電車を降りたのか、はっきりと覚えていません。気が付くと、私は、男の肩にもたれかかり、男に抱かれながら、どこかの街をさまよい歩いていました。ローターは依然として私のオマンコにおさまっていましたが、スイッチは切られていました。今2人で歩いている細い路地の両脇には、小さな飲み屋が所狭しと並んでいます。時間が早いからでしょうか、あいている店は1つもありません。男は、やがて1軒の店の前で足を止め、店先の呼び鈴を押しました。しばらくすると、カーテンがあき、年齢にして60歳くらいの太った女性が顔を出しました。「よう、姐さん」男は親しげに、その女性に声をかけました。「また、あんたかい。」女性は面倒くさそうに、入り口のサッシを開けました。「また世話になりたいんだ。上空いているんだろう?頼むよ。」と言うと、男はポケットから1万円札1枚をとりだして、その女性につかませました。「ああいいけど、2時間だけだよ。今日は早番で昼過ぎには女の子が立つ予定なんだから。それから後片付けはちゃんとしておくれよ。」「わかったよ。いつもありがとよ。」そう言うと、男は私の手を引いて、店の中に入りました。私は、状況が全くつかめないまま、男に従いました。女性の厳しい、まるでチェックするような視線が私の身体にむけられました。「また、どこでこんな男にひっかかったんだい。可愛そうに、ほどほどにおよしよ・・・」背後からかけられた女性の言葉が私の心に虚しく響きました。
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