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スカーレット オーク
第51章 51 蒼天
 いささか寝坊したが八時前には起きた。――昨日は飲みすぎちゃったかな。
 なんとなく頭が重い。
直樹が帰ってから言われるとおりに鍵を閉め、シャワーを浴びて寝た。
ベッドに腰かけて夜のことを思い出してみる。――なんか……いい感じだったけど残念。
 もう一度ベッドに横になると携帯電話が鳴った。――直樹さんだ。

『もしもし』
『おはよう。起きてた?』
『おはようございます。おきてます』
『これからそっちに行こうと思うんだけどどう?』
『えっと。いいです。はい』
 少し慌てた緋紗に
『十分したらここを出るよ』
 と気を利かせて直樹は言った。
『分かりました。待ってます』
『じゃあとでね』
『はい。また』
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