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許嫁が多すぎる
第12章 最終決戦、開始
「幸せだって思わなきゃ……幸せになれない……」
「自分を幸せにするのは一番簡単で、一番難しいなんだよ。幸せだって思えば幸せなんだよ」
翔太の言葉は簡潔で、それだけに一条寺の心を響かせた。
「一条寺さんはたくさんの人に幸せをプレゼントしているんだよ。笑ったり歌ったりしてみんなを元気づけている。だから自分自身のことも幸せにしてあげればいいよ。みんなに幸せを配れる自分は幸せなんだって。そう思うだけでいい」
キザなことを言い過ぎたかなと照れ笑いしながら翔太は一条寺の顔を見た。
しかし照れ笑いはすぐに消えてしまう。
一条寺は涙をポタポタとこぼしながら翔太の手をギュッと握りしめていた。
「い、一条寺さん?」
「ありがとうございますっ……翔太さん……ありがとうっ」
泣いてる顔を見られたくなかったからか、一条寺は翔太の胸に顔をうずめた。
「こうして翔太さんの胸に顔を埋められるんだから私は幸せ、ですね?」
「そ、そういうことじゃなく」
「いいえ。そういうことですっ!」
胸から顔を離し、上目遣いで見上げる。もう涙は流れていなかった。
「自分を幸せにするのは一番簡単で、一番難しいなんだよ。幸せだって思えば幸せなんだよ」
翔太の言葉は簡潔で、それだけに一条寺の心を響かせた。
「一条寺さんはたくさんの人に幸せをプレゼントしているんだよ。笑ったり歌ったりしてみんなを元気づけている。だから自分自身のことも幸せにしてあげればいいよ。みんなに幸せを配れる自分は幸せなんだって。そう思うだけでいい」
キザなことを言い過ぎたかなと照れ笑いしながら翔太は一条寺の顔を見た。
しかし照れ笑いはすぐに消えてしまう。
一条寺は涙をポタポタとこぼしながら翔太の手をギュッと握りしめていた。
「い、一条寺さん?」
「ありがとうございますっ……翔太さん……ありがとうっ」
泣いてる顔を見られたくなかったからか、一条寺は翔太の胸に顔をうずめた。
「こうして翔太さんの胸に顔を埋められるんだから私は幸せ、ですね?」
「そ、そういうことじゃなく」
「いいえ。そういうことですっ!」
胸から顔を離し、上目遣いで見上げる。もう涙は流れていなかった。