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許嫁が多すぎる
第7章 第二脱落者
慌ただしかった入浴のあと、翔太は夕食のためにダイニングへと向かった。

翔太がダイニングに入ると先ほど浴室で初体験を済ませた梨華を含めた全員が既に着席をして待っていた。
今日も紫水も父も不在だった。

翔太が席に向かうとさくらがやや険のある目付きで睨んできていることに気づいた。

梨華が風呂場での出来事を話したのかとドキっとする。
翔太の目が合うとさくらはあからさまな嫌悪感を示した表情でそっぽを向くように目をそらした。

言い訳をしようにも全員がいる前ですることは出来ず、諦めて翔太は席に着く。
食事の世話係はアイドルの一条寺琴音であった。

いつものように気まずい食事の時間が始まる。

食事もほとんど終わった時間になると突然執事長が口を開いた。

「今夜、第二試験を開始いたします」

執事長の言葉に全員の動きが止まり、執事長の言葉に耳を傾けた。

「今夜の試験も一人づつ行います。順番はのちほどくじで決めさせてもらいます」

「また目隠しされて試されるのか? うんざりだな」

翔太は苛立ったように言い捨てた。

「いいえ。今回は目隠しなどはございません」

執事長は無表情で答える。

「今回は前回の逆。翔太様に許嫁の皆さんを責めてもらいます」



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