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蕾は開き咲きほこる
第5章 楽しい時間

「坂上さんはGW明けの週末は何か予定、ありますか?」

もう少しで自宅に到着するという頃に課長は思い出したかのように口を開いた。
GW明けの週末と言えば母の日だけど、GW中に実家に帰るからこれといった予定はない。

「いえ……用事はありませんけど……」

「でしたら、薔薇を見に行きませんか?ここも私が毎年行っている場所なんですが、公園の一角に薔薇園があるんです。その頃がちょうど満開なんです。今日の代わりと言ってはなんですがどうでしょうか?」

思いもよらないお誘いに、さっきまで感じて痛みがスっと消えてなくなった。
それどころか、また課長と一緒にでかけられると思うと心が弾み行かないという選択肢はなかった。

「ぜひ、お願いします」

「それはよかった。山の中の桜と違って公園なので人出も多いですが見る価値はあると思います」

「そうなんですね。今から楽しみです」

一気に気分が高揚した私は、課長と一緒にでかけられるのが楽しみで仕方がなかった。

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