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蕾は開き咲きほこる
第14章 合鍵
光春さんは私の膝の下に手を差し込んで抱き上げると、そのまま寝室に向かった。
テーブルの上には一緒に食べようと思って作っていた料理があったけど目もくれず寝室に一直線。
私をベッドに降ろすと、エアコンのスイッチを入れてカーキー色のコートを脱いで床に落とし、ネクタイを緩めながらベッドに上がった。
そのひとつひとつの所作にドキドキして見入ってしまい、はだけたシャツから見え隠れする素肌に気分は最高潮に達する。
その間、光春さんが私から視線を外すことはない。
私も視線をくぎ付けにされたように離せない。
身体を重ねる様になって一か月も経っていない。
エッチをすることに対して恥ずかしさが消えたことはないけど、こんなにもドキドキして欲しくてたまらなかったことはなかった。
気を抜いてしまえば、自分から“したい”と言ってしまいそうなほど、私の身体は光春さんが欲しかった。
たった数週間で変わるとは思わなかった。
こんなにも自分がエッチな女だとは思わなかった……

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