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第14章 合鍵

いつもは徐々に湧き上がる快楽も、今日は初めから私を襲って思考回路を狂わせる。
恥ずかしさもドキドキも全て消え、与えられる快楽だけに身も心も奪われ甲高い声で鳴く。

「あああっ、あっ、あっ、ああああぁぁぁぁ」

身体をくねらせ、何かに縋りたくてシーツをクシャリと握りしめて身もだえる。

「どんなっ、欲しかったのか、中に入れて、分かるほど、熱いっ」

額に汗を滲ませ眉間に皺を寄せながら言葉を絞り出す光春さん。
その表情にはいつもの余裕は見当たらない。

「離さないと、ばかりに、吸い付いて、汐里の、たまった疼きが……くっ、私がっ、もたないっ」

言葉の途中で私を抱きしめて動きを変えた。
それは私をイカせるためだけの動きで、動きが速くなる。
それに合わせて私の中の熱も膨れ上がりあふれ出す。

「やっ、イクっ、イクっ、」

あふれ出すと自分ではコントロールできなくなる。
我慢しようとしてもその堤防は簡単に決壊する。