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蕾は開き咲きほこる
第15章 私に出来る事

「まずは触ってください」

言われた通りにゆっくりと手を伸ばし触れるとピクッと反応した。

「緊張しすぎて手が冷たくなりましたか?」

「えっ、あっ、ごめんなさ――」

「大丈夫ですよ。逆に冷たくて気持ちがいいですから」

とっさに離そうとした手を止められ、もう一度握り返した。
この前と同じように血液が流れる鼓動が手に伝わり、冷たかった私の手に光春さんの温もりも伝わり私の手を温める。

「この前の力加減は覚えていますか?」

この前の力加減……
私の掌に光春さんの掌が重なりギュっと握らされた力加減。
自分が思った以上に強く握っても痛い素振りはなかったし、逆に気持ち良さそうに吐息を漏らしていた。
私は、数日前のことを思い出しながらギュっと握ると、光春さんはふっーと息を吐く。
そのまま上下に動かし始めると益々大きくなる男の証。
それと同時に漏れ聞こえる光春さんの吐息。
それだけなのに、私の身体は早々に反応して熱くなる。

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