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蕾は開き咲きほこる
第15章 私に出来る事

「性の世界にも色々とあるんですよ。汐里が見た世界もそのひとつ……その世界を良しとするかしないかも人それぞれです。汐里は知り始めたばかりですから、そんなアブノーマルな世界は知らなくて結構です」

アブノーマルな世界……
裸の女性の身体を赤いロープで縛り吊るされている姿は衝撃的だった。
そんな女性に群がる複数の男たち。
何本もの手で身体中を触られ、複数の舌で身体を嘗め回され、涙を流しながらも妖艶に声を上げる姿を怖いと思いながらも……身体を熱くさせた。

「汐里?」

「えっ?はい??」

ネットの映像を思い出している時に名前を呼ばれ、動揺して変な声をあげた。

「どうしたんですか?変な声をあげて」

「あっ、いえ、なんでも……それより、みんなが出社してくる時間ですね」

考えていたことを悟られたくない私は、何もなかったかのように取り繕う。
そんな私をじっと見つめる光春さんの目力に何もかも見透かされているようで視線を外した。
そんな私を見て、光春さんはフッと笑う。

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