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蕾は開き咲きほこる
第16章 桜の下で
光春さんは私の目の前でズボンのファスナーを下ろして雄々しく立ち上がっている男の証を晒した。
スカートをはいていると言っても下半身を晒している私たち。
そう思うだけでドキドキして興奮する自分がいた。

「汐里、桜の木に手を……そして少し足を開いてください」

シートの上から降りて桜の木のそばまで行くと、そんな指示をする。
その言葉が何を意味するかなんて考えてなくても分かって、おずおずと聞いた。

「ここで、するの?」

「そう願ったのは汐里ですよ」

「えっ?私??」

思いもよらない答えに驚く私に、光春さんは耳元で息を吹きかけながら言葉にする。

「私のが欲しい!と汐里が言ったんですよ」

「私が……」

光春さんの言葉に記憶を辿った。
だけど、そんなことを言った記憶はない。
記憶はないけど思っていたのは確かで……

「声に、なってた?」

そう思った瞬間、恥ずかしさから顔から炎が出るほど真っ赤になった。

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