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蕾は開き咲きほこる
第22章 嫉妬

「なんで……なんで今頃帰ってくるんですか、ずっと待ってたのに、光春さんが帰ってくる待っていたのに。――もしかしたら帰ってこないかもしれないって、あの女性と朝まで一緒に居て、私のことなんか忘れて、帰ってこないんじゃないかって……苦しかった、光春さんが他の女の人と一緒にいる姿を見て苦しかった。私以外の人に笑いかける光春さんをみるのが苦しかった、辛かった」

私は光春さんのシャツを握りしめ縋るようにして思いのたけをぶつけた。
その言葉を、光春さんは瞳を揺らがしながら聞いてくれていた。

「みんなと飲んで気は紛れたけど、一人になると不安で、そんなことないって思ってももしかしたらって思うと怖くて、怖くて、私……私……」

最後には涙をポロポロと零しながら泣いた。
光春さんは一言も喋らず、ただただ優しく抱きしめ、落ち着くまで頭を撫でてくれた。
少し落ち着くとソファーまで連れていかれ、光春さんに抱かれるように座った。

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