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第24章 それぞれの一歩

「服装も変わって光春くんの為に可愛くあろうとする。だけどね。その可愛さは光春くんだけじゃなくて他の人の目にも止まるの。だから同僚の子に告白されるし、汐里ちゃんの変わりように、あいつどうした？意外と可愛いなって思うものなのよ」

「そんな、ものですか？」

桜子さんの言葉は分かりそうで分からない。
ただ私は、光春さんに相応しい彼女になりたくて、隣にいて釣り合う女性になりたくて頑張っているだけで、他の人はどうでもよかった。

「見た目の問題でもないんじゃない？汐里ちゃんと話せば優しくて良い子だって分かるもの。だから、ここのみんなは汐里ちゃんの事好きになって光春くんとの事応援してるんだもの」

「それもそうなんだけどね。汐里ちゃんにはイマイチ伝わってない気がするのよね」

桜子さんは頭を抱え考えこんでしまった。
私たち3人が頭を抱えていると、黙って聞いていた高畑のおばあちゃんがおっとりした口調で話に加わった。