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第5章 ようやく

「布団敷いてきます。続きは布団でも良いですか？」

「はい僕も一緒に敷きます。
あの～、君の名前がわからないのにこれから抱こうとするのも……」

「ごめんなさい　楓です。　真鍋　楓です。歳は３５です」

「楓ちゃんか～　本当に楓ちゃんは純粋なんだね
歳まで聞いてないのに話すなんて」

「……」

「責任重大だよ。一途に想い続けてくれた１０年分、抱けるかな……」

笑えた。そこですか？
「良かった。ようやく笑ってくれた」