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瀬音とボクとよしみくん
第34章 おまけ③ リクエスト
迎賓館を抜け出すには、これしかなかった。


ジュノには、侍女の格好になってもらった。


まさか、こんなにうまくいくとは。


そして、王子の身代わりには……


〈ザックめ……あとで、絶対女を紹介してもらうからな……〉


ユノになってもらった。


長旅の疲れで寝込んでいると、今ごろユノは、王子の振りして部屋で布団にかぶっているはず。


そのかわりに、あとで女性を紹介する約束になってしまったが。


そうは言っても、きっとユノもわかっているはず。


これが、ジュノにとって最後の自由なんだと。


友達として当然手を貸してくれると確信していた。


そして、ミコールにも。


迎賓館の警護兵をうまく撹乱してくれた。


ありがとう。
ユノ、ミコール。


不安は、遊園地が、今も同じ場所にあるか、どうかだった。


そもそも、子どもの記憶だから、うまくたどり着けるかどうか。
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