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第4章 素直な心

『・・・』

『・・・』



連中の去った人気のない校舎裏




向かい合うオレとカンナの間に
なんだか微妙な空気が流れた

(・・・それはそうか？)







『・・・。・・・葉月』


『・・・・・・ぁ･･･』









すとん・・・っ








カンナはオレを見上げながら

瞬時に…そのまま地面にシリモチをついた








『っ・・・おい、大丈夫・・・か？』




『ぁ････、・・・』









ちょいちょい････？


なんでオレが


気まずくならなきらゃなんないのさ？







コイツ・・・カンナ


まさか、さっきの〃アレ〃が


ガチだなんて


いくらマジメちゃんでもさ


思ってないだろうな・・・？






そんな〃ジョーダン〃まで

通じないなんて？

…カンベンしてよね








どっちにしても





めんどくさいオンナ・・・。









『大丈夫・・・？』




オレは一呼吸おいてから
もう一度カンナに声をかける








『あのなぁ葉月・・・』



『・・・』




人を見上げて

固まってんじゃないよ･･･まったく






あのな

男がみんな…ヤンチャしてて



女の子のピンチに駆け付けては

大乱闘して？



隙あらばゲンコツでケンカばっかする

なんて思ったらな

大間違いなんだよ






アタマいいくせにさ

案外、少女マンガの読みすぎか？

青春ドラマの見すぎか

コイツは？






実力行使？

自分よりうろたえてるような相手をさ

ぶん殴って強行突破するなんて

そりゃぁ

いくらでも出来るかもしんないよ







だけどさ

オレは、これでも平和主義者だから？




て言うかさ




オレは…やっぱり


マズイと思うんだよね









女の子の前で


男が殴り合いのケンカなんか


するなんてさ・・・。