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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第4章 素直な心
足を進めるオレの後ろから

カンナの足音はしなかった




ピタ・・・。





『ケガ・・・は?』





オレは立ち止まって
再びカンナの方を向いた









『〃今日は〃・・・ケガ

してないのか・・・?』






やめろよな

生傷の絶えない女なんてさ・・・






チラ・・・



振り向いた先のカンナは








『うん・・・っ』




少し…一瞬だけ

涙を拭ったようにも見えたけど





いつかのような

太陽みたいな笑顔で微笑んで

大きく頷いた









『・・・。なら早く帰ろうぜ

吉岡が気になるなら

駅の辺りにいると思うし』






『うん・・・』





ようやく足音がして



カンナは

オレのあとをついて歩いてきた









『無茶苦茶なやつ・・・』






『ぇ・・・』






『べつに・・・』








『・・・無茶苦茶なら

そっちだって・・・』







『・・・』






『どうするのよ・・・そっちこそ

あんな・・・変なこと言って

明日・・・学校中の黒板に

1年A組 滝川慶悟は・・・ホ

○モ・・・・・・なんて

落書きでもされたら

どうするのよ・・・』






(笑)

一応・・・世の中の理とか

そういうのをわかってない

無鉄砲なやつではないんだな、やっぱり







『クス・・・それはさすがに大丈夫』





オレがソイツの立場ならさ

同性(オトコ)に襲われそうになった

なんて



マジでもジョーダンでも

人に絶対言わない(言えない)もん(笑)












『滝川くんて・・・やっぱり

爪を隠してるタイプだね・・・』





『は?』







『能ある鷹は・・・爪を隠す・・・って』






『・・・意味わかんない』





うるさいな・・・コイツはイチイチ






お前が…女だからだろ




目の前で

血だらけで乱闘する訳にいかないだろうが






ホント・・・めんどくさいオンナ





だから



苦手なんだよ
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