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第6章 夢をみる・・・

『ﾊｧっ…ﾊｧっ……ケイゴ？

でも・・・どこに？』







息を切らしたカンナが

目を丸くして

不思議そうにオレを見上げる




まぁカンナにしてみれば単純に

暑いから日影でも探して走ってる

くらいに思ってたかも知れないからね(笑)







『ﾊｧっ…ﾊｧっ……さぁ？(笑)

～～でもカンナ？

明日から夏休みだぞ♪

〃明日から・・・休み〃

って、この瞬間ってさ

一番楽しくない？』





祭りの当日よりも

前夜祭のワクワク感が勝るみたいな

そんな感覚

誰でも感じたことってない？



とかって

まぁ、そんな感じ









『？？？・・・う、うん』







『〃今日〃しかないんだぜ♪』









『・・・。・・・うんっ♪』







『ﾊｧっ……ﾊｧ……ﾊｧ、よし♪決まり』





カンナの笑顔と返事で

オレは向かう先を決めた





『ﾊｧっ……ﾊｧ……ﾊｧ

でも・・・どこ行こっか？？

あたし…ﾊｧ……何も考えてなかった』






『(笑)……オレも』





『え？？？』




呆れ顔のカンナに・・・




でもオレは




突発的な事に変わりはないけど




オレは

その〃行きたい場所〃を決めていた




暑くて・・・まぶしくて



夏の匂いがする空の下にいると




つい……思い出していたんだ





一年前の夏の




太陽の匂いを






カンナと出逢った夏の事を







『とにかく行こう♪』






『けぇご？？？』













『カンナの〃好きな場所〃』






オレはカンナの手を引いて

電車に飛び乗った