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第6章 夢をみる・・・

『カンナ・・・っ！！待てよ！やめろ』




声なんかかけたって

聞きやしないのは

なんとなく、わかってたから






ガシっ…





浴衣の帯をわしづかみして

カンナを引き留めた






『ケイゴ！はなしてよ！？』





『おい…！！』






『子どもが溺れてるのっ・・・』






『んなこと、わかってるっての！！

ここにいる全員な！』







『はなしてよ！？・・・助けなきゃ！』






危ない

助けなきゃ




そんなことは

わかってるんだよ…皆








『カンナ！・・・聞けよ、落ち着け！』









『早くしなきゃ！……死んじゃう！！』







『・・・』







わかってる・・・



カンナの

その正義感の塊のような心も




そして

それ故に




これが

どれだけ危なくて

恐ろしい状況かも





だけど

オレはオレで

所詮ケツの青いガキだろうから





前しかみてない

このカンナに




冷静に

モノを言えなかったんだ









『っ・・・ざけんなっ』





『ケイゴっ・・・』






『っ・・・』







オレの心配なんか

二の次、三の次状態のカンナを





オレは・・・






『っ・・・』






火事場のバカぢから？




実力・・・行使・・・？







『？！ケイ・・・っ・・・？？！』








ザバッ……･･･ッ







無我夢中でカンナを

両手で力任せに・・・掴みあげて










『っ？！……きゃ・・・ぁ！！』








ズシャッ・・・








そのまま陸地に


放り投げた・・・。











『っ・・・っバカヤロぉ・・・っ！！！』






息を切らしたまま


カンナを怒鳴りつけてた