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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第12章 花の命・・・
『ぇ・・・あ・・・はは

そうだ、ごめん・・・』




慌ててメニューを閉じるカンナ



『・・・』



ちょっと…疲れてるのかも知れない

つい、うっかりなんて…誰にでも




そう思い込むようにオレは

妙な焦燥感を掻き消しながらも



カンナから・・・目を

はなせずにいた






『カンナ・・・ごめん』





偶然。

気のせいだと、思ってるけど。





『カンナ・・・今日は帰ろう?』





『・・・どうして?』





『いや・・・それは』





『ふんだ、ちょっと間違えたくらいで…~

ケイゴってあたしに厳しい~♪』





それもそうだよな・・・




いつものようにやわらかに笑って

ストローを加えながら

冗談を言うカンナを見て



オレも一息ついて冷静になる。




そうだよな

誰だって、そういう事くらいある


考えすぎ

神経質になりすぎだってのオレ




そう思い直して

カンナと話してるんだけど





それでも、なんか


どうしても…引っかかる





そして・・・






『カンナ・・・やっぱ帰ろう…!』




オレは語気を強めて席を立って

カンナの手を引いて店を出る





『ケイゴっ・・・ちょっと!なに?』




『・・・』




気のせいなら・・・それでいい




でも、気のせいじゃ・・・ない





仮にも医学生になっただけで

知識も何もゼロに等しいオレが

何が言える訳じゃない




けど・・・何かおかしい


いつものカンナじゃない




一瞬…ほんの少し

言動がおかしかった



それだけじゃない




カンナの・・・目




オレ…気付いたんだ



見たんだ




カンナの目・・・瞳が




時々…所々


普通、普段は動かない方向を向くような




なんて言おう


視点が定まらないような


妙な動きをする瞬間を
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