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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第12章 花の命・・・
バサッ・・・
頭を下げかけたオレを
遮るように
レポートを突っ返して
先生はさっさと背を向けた
『ただ・・・ひとつだけ』
『え?』
『・・・せん妄(せんもう)
よく・・・見抜いたな…?』
『せんもう・・・』
『記憶障害…とは、厳密には違うんだが
患者や家族には、わかりやすくそう言う』
『ぁ… …の・・・』
『彼女に見られた、せん妄…記憶障害は
一過性のものである事が多くて
患者…家族も気付かない場合が殆どだ』
『・・・~』
『∥今∥・・・君に出来る事を
精一杯やるのが、君にも
彼女にとっても…ベストなんじゃないのか』
『・・・はい』
『・・・』
再びくるっと背を向ける先生が
さぞ冷ややかな目で
去っていったと思ったら
気のせいだろうか
一瞬…ほんの一瞬だけど
無表情…真一文字の唇が
一瞬だけ、口角があがって見えた
『・・・ぁ』
っと思う前に
先生はスタスタ去っていった
医者って…現場の先生って
実際、忙しいんだよな
上下揃いの
手術着みたいなユニホームの上から
バサッっと無造作に白衣を着て
病院内のケータイみたいな…
シーバーってのかな?
あれが隙あらばピーピー鳴っては
呼び出されて走ってく先生たち
今の今までオレに話をしてくれてた先生も
例外なく、忙しく…動いてる
その姿をみて
悪いこと・・・しちまったな
なんて、今更ながら
ちょっと冷静に…罪悪感なんか感じて
一呼吸おいた
今のオレに・・・出来ること、か
頭を下げかけたオレを
遮るように
レポートを突っ返して
先生はさっさと背を向けた
『ただ・・・ひとつだけ』
『え?』
『・・・せん妄(せんもう)
よく・・・見抜いたな…?』
『せんもう・・・』
『記憶障害…とは、厳密には違うんだが
患者や家族には、わかりやすくそう言う』
『ぁ… …の・・・』
『彼女に見られた、せん妄…記憶障害は
一過性のものである事が多くて
患者…家族も気付かない場合が殆どだ』
『・・・~』
『∥今∥・・・君に出来る事を
精一杯やるのが、君にも
彼女にとっても…ベストなんじゃないのか』
『・・・はい』
『・・・』
再びくるっと背を向ける先生が
さぞ冷ややかな目で
去っていったと思ったら
気のせいだろうか
一瞬…ほんの一瞬だけど
無表情…真一文字の唇が
一瞬だけ、口角があがって見えた
『・・・ぁ』
っと思う前に
先生はスタスタ去っていった
医者って…現場の先生って
実際、忙しいんだよな
上下揃いの
手術着みたいなユニホームの上から
バサッっと無造作に白衣を着て
病院内のケータイみたいな…
シーバーってのかな?
あれが隙あらばピーピー鳴っては
呼び出されて走ってく先生たち
今の今までオレに話をしてくれてた先生も
例外なく、忙しく…動いてる
その姿をみて
悪いこと・・・しちまったな
なんて、今更ながら
ちょっと冷静に…罪悪感なんか感じて
一呼吸おいた
今のオレに・・・出来ること、か