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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第12章 花の命・・・
思いがけないカンナの心の声に
オレは…何も言ってあげられなくて
『・・・っ』
目から落ちる水滴を
カンナに見せないように
カンナを抱き寄せて腕の中に隠した
『・・・~…ごめん…けぇご』
『・・・』
『人が・・・みてるよ(苦笑)』
『かまわない』
小さなことは…どうでも良かった
『・・・ごめん、つい…あたし』
『・・・かまわないって』
カンナを病室に送り届けて
オレは帰る
『・・・あ、、、、れ』
ゴソゴソ
ポケット…カバン
どこを探してもケータイが見つからない
ちょっと…かなり
ヒヤっとする
まぁ、もう今の時代
ケータイないとか生活出来ないしさ
落としたか?
あ・・・カンナの病室に忘れたかも
電車に乗る寸前、セーフで
オレは引き返した
『ハァ…ハァ…』
少し急ぎ足にカンナの病室に戻り
ドアを開け・・・かける
『先生・・・』
∥え・・・、おっ、、、っと?∥
つい一瞬の事…ノックもせずに
ドアを開けかけて寸止めした
中に…カンナと・・・誰かが話してる
先生?・・・ってことは・・・
オレは…そのまま入るに入れず
不可抗力で聞き耳を立ててしまった
『カンナちゃん・・・』
『いいんです・・・私、ちゃんと
私が…聞きたいんです』
カンナと話してたのは
あの担当医だった
『先生…私に…残されてる時間は・・・
あとどれくらいありますか・・・』
∥カンナ・・・∥
『私は・・・・・・
あと・・・どれくらい
生きられるんでしょうか・・・』