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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第17章 大切な弟・・・可愛い妹
『アイル・・・』


リョウキがようやく

ベットの脇に膝をついて

彼女と対面する





『・・・』




看護師が少しだけベットを…

上半身を起こしてあげて

アイルちゃんはリョウキと向き合う




『アイル・・・~~…良かった』



リョウキはまずまず言葉が出ないようで


シンプルな本音を一言

絞り出すように呟いて


彼女の手を握って、そのまま

涙を拭うようにベットに突っ伏した




『・・・良かった』




『・・・~』




リョウキのヤツが人目を気にして

感情を押しころしてたら

かわいそうだから(笑)



ボクはその様子を横目に

そっと病室を出ようとドアノブに手をかける






『・・・っ・・・~・・・アイル…っ』



手を握ったり…頬を撫でたり

リョウキは言葉にならない思いを

彼女に触れる事で表していた






『アイル・・・っ・・・グスッ

マジで…オレも心臓停まりかけたぜ?…』






『・・・ぁ・・・、・・・の』






『良かった・・・…っ…』















『・・・あの・・・・・

・・・・・・・・・あなた

・・・・・・・・・・・・・・・誰?』











一瞬の…静寂・・・。








『ぇ……っ』


『……は…』





ソウタサン、マナサンの…声



そして







『・・・・・・え…』





リョウキの声・・・





それから・・・なにより








『あなた・・・・・・誰・・・ですか?』







この室内で、いちばん頼りない

ぼんやりとしたアイルちゃんの声が

何よりも響いて



病室は…静止画のように

その空気と空間が・・・停止していた






『・・・・・』



な・・・に・・・・・・?






ボクの手が掴みかけたドアノブから

滑り落ちる
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