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乳房星(再リフォーム版)
第8章 花の首飾り
(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

時は流れて、1989年7月1日の夜10時過ぎのことであった。

ゆめいろ市から家出して幸せ探しを続けていた17歳の私は、西鉄本線の各駅停車の電車に乗って大牟田方面へ向かった。

深夜11時50分ごろ、私が乗っている電車が大牟田駅に到着した。

電車を降りた私は、国道389号線を歩いて熊本方面へ向かった。

日付が変わって、7月2日深夜3時頃にJR荒尾駅の前に到着した。

ひどく腹が減った減った私は、屋台のラーメン屋へ行った。

屋台のラーメン屋にて…

私は、一杯500円のとんこつラーメンをたのんで遅すぎる夕食を摂っている。

屋台のたなの上に置かれている小型ラジオのスピーカーから熊本放送ラジオで放送されている『歌うヘッドライト』が流れている。

この時、タイガースの歌で『花の首飾り』が聞こえた。

歌を聴きながらラーメンを食べている私は、もしかしたら大番頭はんたちにだまされたかもしれないと思った。

もしかしたら私は…

大番頭はんたちにだまされたのかもしれへん…

なんで私が赤ちゃんの時に…

一方的に私の人生設計を決めたのか…

私は…

イワマツの家なんぞ…

つぎたくない…
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