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第17章 スタートライン

私の身体は既に知ってる。

このままノアに身を委ねれば何も考える必要がないほどまでノアが感じさせてくれる事を…。

抵抗すら無意味に感じる快感…。

頭の芯まで痺れさせてくれる優しい愛撫…。

全身の力を抜いてノアにしがみつけばノアの手がパンストに入り、そのままパンティーラインまで進んで来る。


「気持ち良くなりたい？」


私の唇をペロリと舐めるノアの声は少し意地悪だ。

パンティーラインに侵入した手はわざと恥部を避けるように股間ではなく脚の付け根辺りを這い回る。

耳を這うノアの舌が首筋に降りて来るだけで全身がゾクゾクする。

私を焦らす為にパンティーの中で動く指先は股間の膨らみをそっと撫でては脚の付け根へと逃げてしまう。

なのにブラウスの上からは執拗なほどまで乳首を甚振るノアの意地悪に興奮する。


「ノア…。」

「咲都子が何をしたいのか…、どうして欲しいのか自分で言わないとずっとこのままだけど？」

「意地…悪…。」

「気持ち良くなりたい？」

「お…願い…。」

「ちゃんと咲都子の口から言わないとダメ…。」


恥ずかしい言葉をノアが要求する。


気持ち良くして…。


たった一言を口にしなければと思うだけなのに全身が敏感に反応してカッと頭に血が上る。


「あぁ…、ノア…、もっと…気…持ち…良く…して…。」


ノアの意地悪に屈服する。


「よく言えたね。咲都子はいい子だ。」


私を辱めて満足するノアが笑う。

ブラウスの前を広げ、剥き出しになる乳房に口付けてから舌先で乳首を転がして弄ぶ。


「あんっ…、ノア…。」


もっと強い刺激を欲しがる私の身体が腰を揺らしてノアの愛撫を求め出す。

羞恥心などを忘れてノアの愛撫に溺れる。

ノアの赤い瞳は、そんな淫らな行為に堕ちる私から視線を逸らす事はなく優しく見守り続けてくれた。