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第15章 接近と交差②

聴覚と視覚と嗅覚に煽られ続けた俺のモノはパンパンになっていた。血管が浮き出て天を向いている。
咥え込む時に熱い吐息がかかり、ねっとりと舌を這わせる様子が何ともいやらしく、声が漏れそうになった。
「…っ」
「櫂…気持ちいい？」
気持ちは良いけど止めて欲しい。いや、本音では止めて欲しくはないけど、咥えたまま喋られると正直ヤバい。
そう思ったと同時に自分でも硬さが増したのが分かった。
隙間なくぴったりと柔らかな唇で覆われ、舌先で刺激を与えられて、沿わせた手を上下させられる。
絶妙なタッチが気持ち良すぎてしょうがない。
でも、こんな技どこで覚えた？
あの男に教え込まれたのかと思うと、チリっと胸の奥が燻った。
握った手をそっと外して、頭を軽く掴むと、自らの腰を前後に揺さぶった。
「！…んぅ」
と、くぐもった声が漏れる。
「ごめん、歯…立てないで」
力んでいた口元が少し弛められて、更に密着度が増した｡