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嘘の数だけ素顔のままで
第5章 去勢【4】

「『先生』は?」とタオルで手を拭きながらオオハナタカコが言った。
「わかんない」
「聞きたいことあったんだけどなあ」
「電話してくるって言って外に出ました」とヒタチノゾミは言った。
「どうしよっか」
オオハナタカコはタナカを見た。
「あたし、子ども迎えに行かないといけないんだけど」
掃除が終わったあとは『先生』からハンコを貰う決まりになっていた。
「タナカさん、あたしハンコ『先生』から貰っておきましょうか」とヒタチノゾミは言った。
「じゃあ、お願いしよっか」
タナカは、オオハナタカコを見てそう言った。
オオハナタカコは二つ返事だった。コトブキは二人からとりたてて意見を求められなかった。お先にー、と挨拶して教室をあとにする二人にコトブキは付いていく形になり、靴を履くときにヒタチノゾミへ会釈すると、微笑んで手を振ってくれた。
「わかんない」
「聞きたいことあったんだけどなあ」
「電話してくるって言って外に出ました」とヒタチノゾミは言った。
「どうしよっか」
オオハナタカコはタナカを見た。
「あたし、子ども迎えに行かないといけないんだけど」
掃除が終わったあとは『先生』からハンコを貰う決まりになっていた。
「タナカさん、あたしハンコ『先生』から貰っておきましょうか」とヒタチノゾミは言った。
「じゃあ、お願いしよっか」
タナカは、オオハナタカコを見てそう言った。
オオハナタカコは二つ返事だった。コトブキは二人からとりたてて意見を求められなかった。お先にー、と挨拶して教室をあとにする二人にコトブキは付いていく形になり、靴を履くときにヒタチノゾミへ会釈すると、微笑んで手を振ってくれた。

