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BAR・エロスは今も・・
第5章 美紅 マッチングは突然に
 恋人と、性に関する好みが違っていても、互いを想う気持ちには違いはない。
そういうカップルは少なくないだろう。
セックスは、恋愛の先に付いてくるもの、そう考える者もいるだろうし、
体の反応はとても大事と考える者もいるだろう。
愛とセックスが比例していなければならないという決まりがないのだから、
それぞれを別の人間に求めることだって時にはある。
立場上、簡単にそれをできない人もいるが、美紅の場合はまだ独身なのだから、
自分の意志で自由に行動を起こせる。
「僕の考えと似てるじゃない、いや、おんなじって言ってもいいくらいかな」
 男はソファの背もたれに体を沈め、リラックスしていることを表現し、
まるで美紅にも緊張を解くよう促しているようだった。
「さっき言ったじゃない?僕は明るいセックスが好みだって。
 互いの体の感じる部分を刺激しあって絶頂を楽しみたいんだ。愛の確認?って、
 そういう気持ちで真っ向から来られるとなんか引いちゃうんだよね。
 恋人なんだから好きに決まってるのに、セックスでもそれを表現してくれっていうのが
 ちょっと・・キミもそういうことなんじゃないの?」
そうですそうです、と今度は美紅が肯きを繰り返した。


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