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雨宿りハーレム
第1章 突然の嵐
「ケンジ~~、息ができない~~」
「ケンジ~~、疲れて動けない~~」
「ケンジ~~、おなかが空いて死にそう~~」
「ケンジ~~、荷物が重いよ~~」
「ケンジ~~、むにゃむにゃ~~」
僕は、既に暗くなりかけている山の中腹付近を、引率している5人の女子小学生たちとさまよっていた。
雨は、相変わらず土砂降り状態。
そして、ときおり強い風が巻き起こるため、視界が遮られる。
辺りは、うっそうと茂った樹木で、道はとうにどこにあるか分からなくなっていた。
全員が、下着まで染み通るほどにずぶぬれ状態。
みな、疲労困ぱいだった。

僕は、大学1年生、18歳のケンジ。
夏休みの企画として小学生ハイキングが実施されたが、僕はその引率役アルバイトとして採用された。
僕が担当することになったのが、小6女子2人、小5女子2人、小4女子1人。全員、互いに初対面であった。
僕は、5人をひとめ見て
『わ?5人とも、背がちっちゃくて、細身で、腰つきが可愛くて、太ももがまぶしいー』
とそのロリータな天使たちをナメるように見た。
もちろん僕の信条は
<イエス、ロリコン。ノータッチ>
である。これは楽しいひとときになりそうだと僕は、思った。

ハイキング自体は、標高300メートルほどの小さな山の上り下り。
危険とはほど遠く、気がかりな点は交通の便が悪いへき地であることだけ。
行き、ワゴン車でふもとまで送ってもらい午前11時出発。
頂上まで30分で、頂上で昼食を取り、ボール遊びをしたりかけっこをして遊び、帰りは午後1時半に下山出発し、午後2時にワゴン車が迎えに来るというもの。
小さな遠足である。

しかし。
午後1時半に出発したときは、雲1つなかった。
10分後、僕たち6人に、嵐が襲いかかった。
大きめの木の根元で嵐が止むのを待ったが、1時間待っても、2時間待っても、そして5時間待っても止まなかった。
その間、携帯に電話があり、途中の道が豪雨で橋が落ち、迎えに行けないと…。
そして酷いことに、携帯が濡れて壊れてしまい…。

午後6時半、辺りには夜のとばりが降り始めていた。
僕は意を決し、その木陰から出発した。あとから思えば、無謀な行動だった。その木陰に留まり夜を過ごせばよかったかもしれない。しかし、食べるものがなく、結果としてはそこから移動したことは正解だった。
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