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blossom
第3章 Love2:知らない男
「すみません、私が忘れたりするから…」
すごく申し訳なさそうに謝られてしまい、私の方こそ申し訳なくなる。

「車に救急箱かあります。よかったら手当を…」
「え?でも、大丈夫です…」
「怪しんでます?私、薬屋なんです。」
笑いながら指さしたシルバーのワンボックスには、聞いたことのある製薬会社の名前が書かれていた。

「ドア開けたままにするので、手当しましょう」
ピピッと電子音がして、ドアが自動で開いた。

「ここ、掴んでもらってもいいですか?」
差し出された腕に掴まって、車まで歩いていく。

「あ…そうか…」
後ろから運んできた救急箱を手にしたその人が、顎に指を当てて考えている。血塗れのストッキングを脱がなければ、絆創膏一つはれない。彼もそう考えたのだろう。

「向こう向いてるんで…」
「あの、やっぱり大丈夫です…」
「大丈夫じゃありませんから」
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