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blossom
第22章 Love21:私だけの男
自分以外の男に触れられてるのを見たかったはずの夫はどこに行ってしまったのだろう。
もちろん膝を持ち上げて太ももの裏側を解している手には、いやらしさなど微塵も感じない。

「あぁ、股関節の動きが少し悪くなっていますね。どこか痛いところなどありますか?」

「いえ…特には…」

「少し動かしていきますね」

膝裏を支えられて、足ごとクリクリと動かされると、確かに股関節が動かされている感覚が分かる。

「これは…痛くないですか?」

「平気です」

「これは?どうですか?」

「まぁ、特には…」

「ではリンパを流していきますね」

降ろされた足の内側を押し上げる様にして揉まれると、その心地良さに本格的にウトウトしだしてしまう。



身体中、冴島さんにキスされている夢を見た。二人とも裸なので、触れる肌が温かく気持ちいい。

(だめ…そこばっかりじゃ…すぐイッちゃう)

冴島さんの舌がクリトリスばかりを弄ってくる。

(待って…冴島さんの舌…こんなんじゃない)



こじ開けた目の前では、マッサージが続けられていた。しかし、太ももに直接手のひらが触れていた。更に、浴衣の裾は割られ、胸元も開かれている。

「やめてっ!」

身体を丸めて自分を守る。
「出てって!」

「旦那さんから頼まれたんだよ」

その言葉に意識が遠くなりかけた。


「頼まれ……何を…?」
上半身を起こして男から距離を取ろうと布団の上を動く。

「そこまで濡らしといて、今更…。ほらこっちにこいよ、奥さん。」

男は白いズボンを下ろし、下着の上からその膨らみをさすった。

「やめてっ……お願い…」

「好きなんだろ?」

隣に敷かれた夫用の布団まで、這うようにして逃げる。その先には部屋に備え付けられた電話がある。
そこまで行ければ…
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