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スカーレットオーク3
第8章 9 嫉妬
 直樹が新人を迎えに行っている間に緋紗はテーブルの上をセッティングした。

料理はいつも自分の客だからと直樹が用意してくれる。(私がするよりいいか)

綺麗な仕上がりの料理をみて緋紗は舌なめずりをした。



「ただいま」

 直樹が柚香を連れて帰ってきた。

「どうぞ」

「失礼します」

「いらっしゃい」

「浅井柚香です」



 緋紗より一つ目線が高く丸顔で愛らしい。

栗色のボブで毛先がゆるく巻いてあり、ふんわりしたチュニックを着た柚香は林業女子というより森ガールだった。(こんなかわいい子が木を切ってるの?)

少し緋紗はおどろきながらテーブルへ促した。



「浅井さんはお酒飲めるの?」

 直樹が聞くと

「えーっと。あんまりですね。サワーを少し飲むくらいで」

 柚香は恥ずかしそうに顔を赤らめながら答えている。

緋紗が甘めの白ワインを出して持ってきた。

「これでも少し召し上がる?」

「あ、すみません。ちょっといただきます」
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