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転生悪役令嬢は甘く、乱される。
第3章 新たな目覚め
自分の目で見ても信じられないけれど、
まさか、私……【魅惑の花園――極蜜学園*マリアージュ】の世界に転生したってこと……?
「それも、よりによって、悪役令嬢に……」
更には何故か、ゲームの世界観の時間軸より前に戻って、私は転生したらしい。
過去に戻って転生したのには、何か理由があるのだろうか……?
頭を文字通り抱えたくなり、布団に伏せようとした刹那。
「マリーナ? リディはまだなの? そろそろ到着の予定なのだけれど…?」
「は、はい! もう少々お待ち下さいませ! 奥様!」
階下から響く、おっとりとした声はどうやらリディアンの母親らしい。
……というか、転生した以上、これからは私のお母さん……になるんだよね??
まだ、状況がのみ込めていない。
「……お嬢様、体調がお悪いようでしたら、私から奥様にお伝え致しますが……」
「あ、ええと、いえ、そういう訳ではないのだけれど……」
「そうですか? でしたら、お支度を。もう間もなく、弟君のラドルフ様がお見えになられます」
(ら、ラドルフ…?!)
それもまた、聞き覚えがある。
ヒロインに対しての攻略対象であり、悪役令嬢の私、リディアンの義弟。
つまりは、今日はその義弟との出逢いの日だったのだ。