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息子の嫁
第14章 婚約指輪

下りの坂道を歩き車に戻ったが車の、ハンドルが凄く熱かった。
エアコンをつけ車内の温度が下がるまでと彼女に、言い近い山が邪魔をし僅かにしか見えない海を見ていた。
多くの人達をのみこんだ大津波は三陸海岸、特有の狭い湾が引き起こした災難だった。
遠くから見る海も今日は穏やかだった。
「今日は来てよかったよ…。大丈夫かい?」
「うん…。私は大丈夫だけどお父さんは大丈夫?」
感情が高ぶり、涙目だった私を彼女が気遣った。
「お腹空いてないかい?」
「そうね…。私、何か美味しい物を食べたい……。お義父さんは?」
「じゃあ美味しい海鮮物でも食べに行くか?」
「うん…。」
それからも暫く、私達は遠くの海を見ていた。
「残念だな麗奈――。昔の教訓が何の役にもたたなかったんだなあ?」
「そうね…。叔母ちゃんも、家の傍にあった階段をのぼり高台に逃げてたら助かったのに、本当に残念だ。」
「傍に、階段があったのかい?」
「うん…。でも今までの津波は、叔母ちゃんの所までは来た事がなかったから、きっと危機感がなかったのね?」
「そうか…。最初の一波の津波が低かったから次に、大波が来た時には頭を切り換える事が出来なかったんだろうな?」
「そうみたい…。」
「行こうか?」
それから車に戻り帰る途中、食事をし我が家に着いたのは12時30分を過ぎたころだった。
家の中に入ると各々の、部屋で着替えたが彼女だけは実家に行くための着替えになっていた。
エアコンをつけ車内の温度が下がるまでと彼女に、言い近い山が邪魔をし僅かにしか見えない海を見ていた。
多くの人達をのみこんだ大津波は三陸海岸、特有の狭い湾が引き起こした災難だった。
遠くから見る海も今日は穏やかだった。
「今日は来てよかったよ…。大丈夫かい?」
「うん…。私は大丈夫だけどお父さんは大丈夫?」
感情が高ぶり、涙目だった私を彼女が気遣った。
「お腹空いてないかい?」
「そうね…。私、何か美味しい物を食べたい……。お義父さんは?」
「じゃあ美味しい海鮮物でも食べに行くか?」
「うん…。」
それからも暫く、私達は遠くの海を見ていた。
「残念だな麗奈――。昔の教訓が何の役にもたたなかったんだなあ?」
「そうね…。叔母ちゃんも、家の傍にあった階段をのぼり高台に逃げてたら助かったのに、本当に残念だ。」
「傍に、階段があったのかい?」
「うん…。でも今までの津波は、叔母ちゃんの所までは来た事がなかったから、きっと危機感がなかったのね?」
「そうか…。最初の一波の津波が低かったから次に、大波が来た時には頭を切り換える事が出来なかったんだろうな?」
「そうみたい…。」
「行こうか?」
それから車に戻り帰る途中、食事をし我が家に着いたのは12時30分を過ぎたころだった。
家の中に入ると各々の、部屋で着替えたが彼女だけは実家に行くための着替えになっていた。

