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息子の嫁
第18章 捜索依頼
やがて話しをしながら部屋に入って来た部下達に私は、椅子から立ち上がり朝の挨拶をした。

これまでは椅子に座ったまま部下達から挨拶を受けていた私が、椅子から立ち上がり挨拶した事に部下達は驚いていたようだった。

飛び立つ鳥は後をにごさずのたとえを肝に銘じていた私には、この程度の事は苦でもなかった。

就業時間になり朝礼の時間だったが私は、係長を呼び今朝も朝礼をするように言い私も部下達の列に並んだ。

私には朝礼が終わった後、大事な用があった。

それは暫く職場を離れてた為に仕事の事が、分かっていない私が、朝礼をする事よりも大事な事だった。

朝礼が終わった後、私は外へ飛び出した。

幸い私の回りには誰もいなかった。

名刺を見ながら、スマホのボタンを押し電話を掛けた。

最初に電話に出たのは女性だった。

私が、息子の捜索依頼をしたいと言うと男の人と代わった。


「私共の事務所は、どうして知られたのですか?」


何か私を疑ってでもいるかのような話し方だった。

私が、女友達の事を話すと、がらっと態度が変わった。

その後、待ち合わせ時間と場所を聞かれ私は、職場の近くにある喫茶店でお昼休み時間にとお願いした。


「では、その時間に伺います。」と彼が言った後、電話が切れた。

「彼は何を疑っていたんだろう?」

考えたところで私に分かろう筈もなかったが、とにかく会う約束は取り付けた。

彼と会うのはお昼休み時間だった。

自分のデスクに戻りお昼休みになるのを待った。

やがて、その時間になり私は、外へ出て彼と待ち合わせた喫茶店へと急いだ。
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