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地味子が官能小説を書いたら
第4章 恋に落ちたら

「映画?」
「うん、僕の書く小説の参考にしようと思って、古い映画なんだけど、『不倫』『映画』で検索すると、この作品が上位に出てきたんだよね」
「なんて映画?」
「『恋に落ちて』」
「ふ~~ん、というか、文剛君の書く小説って、不倫をテーマにするの?」
(あれ?なんだろ?わたし、自然に名前で呼んでる?)
「うん、官能小説で調べてみら、けっこう不倫を題材にした作品が多くて、それで少し興味を持ったんだよね」
「例えば、最古の恋愛小説と言われる『源氏物語』だけど、その頃でもう不倫がエピソードとして登場するし」
うんうん、私も源氏物語は読んだ。
「江戸時代には『心中天の網島(しんじゅうてんのあみじま)』という近松門左衛門作の心中もの、なんてのもある」
「それは、わたしは知らないな、どんなお話しなの?文剛君」
「簡単に言うと、奥さんや子供がいる商人の男が、遊女に入れ込んだ末に遊女と心中するという話しなんだけど」
うんうん、文剛を見つめながら、私は頷く。
「その奥さんが、二人の関係を知るんだけど、旦那さんがそんなに遊女の事を愛しているのなら、その遊女を見受け『要するに買い取ることね』しようと金策するんだ」
「え、ちょっと待って、不倫相手のために、奥さんがお金を用意するの???」
(宇宙人だ!宇宙人が江戸時代にいた!)
「だけど、奥さんは自分の着物やお店の資金を集めて金策したものだから、旦那さんのお父さんに止められるんだよ」
「そりゃ、そうだよね、子供もいるのに、全財産を旦那さんの不倫相手に投じるなんて馬鹿げてるもん」
「それで、その遊女は他の男が見受けすることになり」
「絶望した旦那さんと、他の男の下に行くなら死ぬという遊女は、結局、二人で命を絶ってしまうんだ」
「へえ~、現代では考えられないね……壮絶というか……」
「近松門左衛門のこういった浄瑠璃に影響されて『心中ブーム』が起こったらしいよ、若いい男女の間で」
「へ~確かに、現代でも芸能人の自殺で感化された人が自殺したりするけど、そんな昔から日本人って感化されやすかったんだね」
「『不倫は文化だ』なんて言った芸能人がいたみたいだけど、あながち的外れな発言でもなかったということさ」
「ごめん、うんちくが長くなったね、映画を観よう」
「うん」
文剛は物知りだ……
「うん、僕の書く小説の参考にしようと思って、古い映画なんだけど、『不倫』『映画』で検索すると、この作品が上位に出てきたんだよね」
「なんて映画?」
「『恋に落ちて』」
「ふ~~ん、というか、文剛君の書く小説って、不倫をテーマにするの?」
(あれ?なんだろ?わたし、自然に名前で呼んでる?)
「うん、官能小説で調べてみら、けっこう不倫を題材にした作品が多くて、それで少し興味を持ったんだよね」
「例えば、最古の恋愛小説と言われる『源氏物語』だけど、その頃でもう不倫がエピソードとして登場するし」
うんうん、私も源氏物語は読んだ。
「江戸時代には『心中天の網島(しんじゅうてんのあみじま)』という近松門左衛門作の心中もの、なんてのもある」
「それは、わたしは知らないな、どんなお話しなの?文剛君」
「簡単に言うと、奥さんや子供がいる商人の男が、遊女に入れ込んだ末に遊女と心中するという話しなんだけど」
うんうん、文剛を見つめながら、私は頷く。
「その奥さんが、二人の関係を知るんだけど、旦那さんがそんなに遊女の事を愛しているのなら、その遊女を見受け『要するに買い取ることね』しようと金策するんだ」
「え、ちょっと待って、不倫相手のために、奥さんがお金を用意するの???」
(宇宙人だ!宇宙人が江戸時代にいた!)
「だけど、奥さんは自分の着物やお店の資金を集めて金策したものだから、旦那さんのお父さんに止められるんだよ」
「そりゃ、そうだよね、子供もいるのに、全財産を旦那さんの不倫相手に投じるなんて馬鹿げてるもん」
「それで、その遊女は他の男が見受けすることになり」
「絶望した旦那さんと、他の男の下に行くなら死ぬという遊女は、結局、二人で命を絶ってしまうんだ」
「へえ~、現代では考えられないね……壮絶というか……」
「近松門左衛門のこういった浄瑠璃に影響されて『心中ブーム』が起こったらしいよ、若いい男女の間で」
「へ~確かに、現代でも芸能人の自殺で感化された人が自殺したりするけど、そんな昔から日本人って感化されやすかったんだね」
「『不倫は文化だ』なんて言った芸能人がいたみたいだけど、あながち的外れな発言でもなかったということさ」
「ごめん、うんちくが長くなったね、映画を観よう」
「うん」
文剛は物知りだ……

