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地味子が官能小説を書いたら
第8章 いつわりの日々

「うむ、実は桐谷には写真撮影のモデルをやってもらっていてな」
「モデルって、ここって写真撮影もするんですか?」
「元々は、コスプレがメインだったんだが、だんだん過激になってきて、最近では水着姿を撮らせてもらったりしている」
「まあ、完全に我々の趣味の世界だがな」
「それで、その撮影にお金がかかるんですか?」
「まあ、そういう事だな、モデル料として払っている」
私は驚いた。私は1文字2~3円の原稿を書いて僅かなお金を得ているというのに、美人は写真を撮らせるだけで私の何か月分も稼ぐのか、と。
それにしても、だからと言って、私を見下さなくても良いのに……
ちょっと悔しかった。
「あ、そうだ!わたし、クッキーを焼いてきたんです、皆さんに食べてもらおうと思って」
そう言って、私は持ってきたタッパをテーブルの上に置き、蓋を開けた。
部員たちの視線がタッパに集まり、一瞬の静寂の後、『おおおおお!!!!』と驚きの声があがった。
「あ、あの、どうぞ召し上がってください……」
恐る恐る、手に取る部員たち、再び戻った静寂の中、カリカリ、モグモグという口を動かす音だけが流れた……
誰もが黙ったままだった。
私は、美味しくなかったのだろうか?と不安になる。
そのうち、すすり泣きをする部員が現れ、益々不安になった私であったが、向島が「お嬢、美味しゅうございました」と言ってくれたことで安堵した。
「部長、僕、初めてです、女の子の手作りのお菓子を食べたのは……う、う、生きていて良かった」
「部長、俺は今、猛烈に感動してます、もし今、隕石が衝突して地球が滅亡しても、我が人生に一片の悔いもありません」
「言うな、皆、同じ思いだ……」
(男の人って、不思議だ。こんなことで喜んでくれるなんて)
私は苦笑せずにいられなかった、そして、文剛にクッキーを渡した時の事を思い出した。
(そういえば……文剛君もすごく喜んでくれたっけ……)
(いけない!)ブルっと、自分の中に押し寄せてくる感情をごまかすため、私は何か行動しなければと思った。
「そうだ、せっかくだから、コーヒーでも入れてきます、そこのカップとインスタントコーヒーをお借りしても良いですか?」
「あ、じゃあ、俺も手伝いますよ」
「お願い」
私は、流留を連れ立って給湯室へと向かった。
「モデルって、ここって写真撮影もするんですか?」
「元々は、コスプレがメインだったんだが、だんだん過激になってきて、最近では水着姿を撮らせてもらったりしている」
「まあ、完全に我々の趣味の世界だがな」
「それで、その撮影にお金がかかるんですか?」
「まあ、そういう事だな、モデル料として払っている」
私は驚いた。私は1文字2~3円の原稿を書いて僅かなお金を得ているというのに、美人は写真を撮らせるだけで私の何か月分も稼ぐのか、と。
それにしても、だからと言って、私を見下さなくても良いのに……
ちょっと悔しかった。
「あ、そうだ!わたし、クッキーを焼いてきたんです、皆さんに食べてもらおうと思って」
そう言って、私は持ってきたタッパをテーブルの上に置き、蓋を開けた。
部員たちの視線がタッパに集まり、一瞬の静寂の後、『おおおおお!!!!』と驚きの声があがった。
「あ、あの、どうぞ召し上がってください……」
恐る恐る、手に取る部員たち、再び戻った静寂の中、カリカリ、モグモグという口を動かす音だけが流れた……
誰もが黙ったままだった。
私は、美味しくなかったのだろうか?と不安になる。
そのうち、すすり泣きをする部員が現れ、益々不安になった私であったが、向島が「お嬢、美味しゅうございました」と言ってくれたことで安堵した。
「部長、僕、初めてです、女の子の手作りのお菓子を食べたのは……う、う、生きていて良かった」
「部長、俺は今、猛烈に感動してます、もし今、隕石が衝突して地球が滅亡しても、我が人生に一片の悔いもありません」
「言うな、皆、同じ思いだ……」
(男の人って、不思議だ。こんなことで喜んでくれるなんて)
私は苦笑せずにいられなかった、そして、文剛にクッキーを渡した時の事を思い出した。
(そういえば……文剛君もすごく喜んでくれたっけ……)
(いけない!)ブルっと、自分の中に押し寄せてくる感情をごまかすため、私は何か行動しなければと思った。
「そうだ、せっかくだから、コーヒーでも入れてきます、そこのカップとインスタントコーヒーをお借りしても良いですか?」
「あ、じゃあ、俺も手伝いますよ」
「お願い」
私は、流留を連れ立って給湯室へと向かった。

