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ハニードロップ
第5章 人生のゴール
 何だか穏やかな気持ちだった。身体はもちろん悲鳴を上げるほど気持ちいいし、大きい博也くん自身が中で動き回るのは苦しいんだけど。
 私の喘ぎ声と博也くんの荒い吐息、ベッドが軋む音と肌と肌がぶつかる音。何だか静寂の中に二人の奏でる音だけが響いてる感じ。セックスはいつも気持ちいいけど、こんなに二人きりなのを感じたのは初めてかもしれない。

「奈子ちゃん、なんか俺めちゃくちゃ幸せ」
「はっ、はぁ、博也くん、ぎゅってして……」
「ん……」

 色々な体位で獣みたいに交わって、身体中ぐちゃぐちゃで、それでも全く嫌悪感はない。ただただ素肌を合わせることが心地いい。

「んん、あっ、イく……っ」
「ん、俺も……」

 私は何度目か分からない絶頂。博也くんは2回目。パンパンパンパン、と強く腰を打ち付けられて、腰が止まったかと思えばぐっと押し付けられる。もし避妊具をしていなかったら、子宮の入り口に精子を塗り込むような、ねっとりとした射精。
 少し萎えたそれを取り出して、博也くんはコンドームを外した。入り口をきゅっと縛り、ティッシュに包んでゴミ箱に捨てる。

「奈子ちゃん……」

 くったりとしている私の背中に何度かキスをして、ベッドサイドのテーブルに置いてある箱に手を伸ばす。新しいコンドームの袋を破って、既にまた大きくなっている自身に装着した。
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