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悪魔から愛されて
第27章 体調が悪い
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「恵美!おはよう…」
京子は会社の入り口で、ポンと私の肩を叩いた。
「…京子、おはよう…」
京子は私の顔を覗き込んだ。
「…恵美、なんか顔色悪いよ…具合悪い?」
私は朝から貧血のようで、くらくらとして体調が良くない…
「…うん。貧血かも…」
「…大丈夫?休めばよかったのに…龍崎部長は体調が悪い事、知ってるの?」
「圭吾は出張で、朝早く出てるから知らないんだ…でも大丈夫、もう少しで良くなりそう…」
私は自分のデスクに座り、息をフッと吐き出すとキーボードに手を伸ばした。
朝よりは少し体調は良くなっているが、なぜか吐き気もする…
暫くすると、マネージャーが呼ぶ声が聞こえて、慌てて立ち上がった…
“…っあっ…目の前が真っ暗…私、倒れるかも…”
私はその場で倒れ込み、意識を失ったようだ…
うっすらと、京子の声がしたのは覚えている…
誰かに呼ばれている声を感じて、目が覚めた…
ゆっくり目を開けると、白い天井が見える…
「…恵美…恵美…大丈夫…」
女性の声に気が付き、声の方を見ると、京子が泣きそうな顔で横に居た。
「…京子、私…どうしたの…」
「…恵美、良かった…、気が付いたの?」
「…ここは?」
「病院だよ…恵美は気を失って倒れちゃうから…びっくりした…」
“コン、コン、コン”
病室のドアをノックして医師が入って来た…
医師は私の横に立ち微笑んだ。
「鈴木さん、具合はどうかな?」
「はい…だいぶ良くなりました。」
「…そう。よかった…」
「…あの…私は貧血ですか…?」
すると医師は笑みを浮かべて話始めた。
「鈴木さん、おめでとう…」
「…っえ?」
「…妊娠されていますよ…」
「…っえええ…本当ですか?」
医師は静かに頷いた…
横に居た京子も口角が上がっている…
そして少し涙ぐみ私を見つめた…
「め…恵美…おめでとう…よかったね…」
「…京子、なんか信じられない…酷い貧血だと思ってたの…」
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